Column【日々前進1】「新天地での新たな挑戦」

2シーズンを過ごしたVfBシュツットガルトを離れ、今シーズンよりハノーファー96へと移籍した浅野拓磨。


昨シーズンはブンデスリーガ1部で15試合の出場に留まり、特に後半戦は出場なし。その結果ロシアW杯のメンバーに入ることができなかった。


Jリーグニューヒーロー賞受賞、日本代表初選出、リオデジャネイロ五輪出場、アーセナル移籍、シュツットガルトでのブンデスリーガ2部優勝、ロシアW杯出場を決めたオーストラリア戦でのゴール。


この数年で多くの輝かしい経験をした23歳は今年、誰の目から見ても明らかな挫折を経験した。


「悔しい・・・」


ロシアW杯メンバー落選後に更新したSNSに、浅野はシンプルな言葉でそう綴っている。



そんな悔しさを力に変え、また大きく羽ばたくための新シーズンがもうすぐ幕を開ける。


8月19日にリーグ戦開幕に先駆けて行われた、カールスルーエとのポカール(カップ戦)1回戦。


スタメン出場し、51分にインパクトあるゴールを決めた浅野だが、この日はゴール後にお馴染みのジャガーポーズを見せることはなかった。


「良いタイミングがなくて・・・笑」


試合後、浅野はジャガーポーズをしなかった理由をそんな風に語った。


でも人一倍自信家であり、そして人一倍自分に厳しい浅野のことだ、


「俺はまだまだこんなもんじゃない」


もしかしたら胸の中にあるそんな強い思いが、浅野にジャガーポーズを封印させたのかもしれない。



そして今日、いよいよブレーメンとのリーグ開幕戦がやってくる。


温暖な南ドイツのシュツットガルトから緑豊かな北ドイツの街、ハノーファーへと舞台を移した浅野拓磨の物語。


2018―19シーズンは彼の物語にとってどのような意味を持つシーズンになるのか、そして彼は開幕戦で私たちにジャガーポーズを見せてくれるのか、キックオフが楽しみで仕方ない。